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紅 蓮

紅 蓮

BLドラマCD「影の館-光の書-」

BLドラマCD「影の館 -光の書-」
(お勧め度★★★★★/評価90点)


原作:吉原理恵子
ミカエル(三木眞一郎)×ルシファー(緑川光)
ラファエル(遊佐浩二)
ガブリエル/ナレーション(大川透)
ベルゼブル(山口勝平)
ベリアル(青木まこと) ほか



簡単にストーリーを書くと、神の諸手、双璧と称えられる天使長ルシファーとミカエル、
お互いがお互いの片翼と言えるほど堅い友情と信頼で結ばれた2人だったのに、いつしかミカエルのルシファーへの想いが抑えられなくなった時(ルシファー→ミカエルの気持ちはあくまで友情)、ミカエルは遂には力づくでルシファーを押し倒し、己のシャヘルにしてしまうというお話。

シャヘルというのは、交わる事により天使の力を回復してくれる、
いわば天使体力回復機みたいな役割を果たす者を言うのですが、
もとは全員が天使、しかし天上界といえど力関係がものをいうのか、ある日「お前は私のシャヘルだ!」と宣告され刻印をうがたれちゃうとシャヘルと化し、天上界からは追放、シャヘルだけが住まう館に永久に閉じこめられ、ただ己が主人の来訪だけを待つという結構酷な話。
でもまあそこにもそれなりの愛があるのか、シャヘルの全員が全員、絶望に浸ってる訳でもないのですが、元天使長だったミカエルにしたら青天の霹靂。
プライドずたずたで忘却の河に身を投げたり、しかし神に助けられて結局ミカエルの手元に戻り、でもその内確か人間界に転生したり色々あるのですが、CD1巻目の今回はミカエルの手元に戻ったところで終わり。まさにこれからー!ってとこで終わった1巻でした。

これの面白いところは神が偶像的なだけの存在じゃなくて、
ミカエルが力づくでルシファーを押し倒した時も神が止めるかと思ったら、昔、何かの気まぐれで落とした落雷がミカエルを傷つけた負い目のため止められなかったり、しかしその後、結局はミカエルに嫉妬してルシファーを人間界にやったり、人間っぽい神様なのです。(^^;)

かたやミカエルも想い煮詰まって苦悩したり、逃げられないようにルシファーの片翼を追ったり、ここまできたらいくとこまでいく!とばかりに狂気を帯びてくるとこまで、三木さんがこれ以上ないくらい体現してくれてて、いつもながら文句の付けようもないです!
ほぅ・・・・・とため息しか出ないとはまさにこのこと。(*^^*)

ちなみに三木さん×緑川さんの絡みは無理矢理な事もあり痛々しい感が強いけど、
遊佐さん×勝平さんの絡みもあり、絡みという意味合いではこっちのが印象深いかも。
(遊佐さん演じるラファエルのシャヘルが勝平さんのベルゼブルという関係。)

とにもかくにも12月に出る2巻が楽しみですが、
1巻だけでもお馴染みのドロドロ吉原ワールド炸裂でかなり満足いく仕上がりです。(笑)
今回は声優さんもさることながら、荘厳なBGMがこの作品の世界観にすごく合っていてその辺もお勧めば聞きどころ。(^^)


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